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捕獲されました。年貢の納め時というやつ。
2009年06月01日 (月) | 編集 |
まったくもって、世間というものは油断がならない。

肌がむずむずした。皮膚の上を虫が歩いているような感じがある。うわあ、すごい不快感。

調べてみると「蟻走感」といい、更年期障害の症状の可能性があるという。「むずむず脚症候群」というのも見つかった。はたまた、「皮膚寄生虫妄想」かもしれない。

ときどきあるんだよね、むずむず感が。やだなあ、こわいなあと、あれこれ検索しているうちにも、背中で発生したむずむず感は上へ上へ這い上がり、首筋に到達した。気持ち悪いなあ。ぱっ、と手で払ったら、にちゃっとしたの。

うわあ、ものごっついリアルな感覚。これは、なんの妄想? 病院にいくべき? おそるおそる手を見ると、胴体のつぶれた蜘蛛さんが脚をじたばたしていた。ギャーーーーーーー、妄想じゃねえよ、現実だよ!

ということが数回続いており、要するに、今年もまた昆虫連合軍と死闘の日々が始まる季節だということであった。妄想のほうがよかった気がする。

わたくしは虫が苦手である。男は虫好きと決めつけるのは、よろしくない。小学生のころ、親に「佃煮を作るから」と言われてイナゴ取りに連れていかれたときは、跳ね飛びまくるイナゴの大群を目の前にして、気が遠くなりそうになったものだ。

わたくしが虫を我慢できる場面はただ一つ、女の子に「あの虫、こわいからどかして!」と頼まれたとき。「オレも虫苦手」とはかっこ悪くて言えず、
「ヨッシャー、オレサマニ、マカセテオケー」
と、恐怖で棒読みになりながら、必死で身体を張るときだけ。ああ、なんて健気なんでしょう。こんなにも女性に優しいというのに、誰も振り向いてくれないことが理解できぬ。世界七不思議のひとつに加えるべきではないかと思っている。

虫は殲滅させたほうがよい。とくに、悪い虫は徹底的に駆除せねばならない。

わたくしの仕事場、道具置き場の横がすぐ、隣のマンションの自転車置き場になっていることは既に書いた。そこに毎朝、わたくしが仕事道具を準備する、ちょうど同じ頃、出勤なのか通学なのか、妙齢のかわいらしいお嬢さんが自転車を取りに来ることも書いた。

わたくしは、ついぞ、お嬢さんの声を聞いたことがなかったのであるが、つい先日、背後で、
「おはようございます!」
の元気な声。

振り向くと、そのお嬢さん。満面の笑顔を向けていた。あたくしの職場の後輩に。

今年の4月、我が社にも、たった一人だけ新入社員が入った。大学を出たての将来有望な若者が、どういう間違いか、こんなうらびれた零細企業に。社会人生活のスタートがこの会社というのも不憫だなあと、あれこれ世話を焼いていたのだが。

その彼と親しげに、言葉を交わしているではないか、お嬢さんが。うがー。あたくしには、ちっともそんな優しい笑顔を向けてくれたことはなかったのに! なにその、ふたりだけの甘い空間は! ふたりの間に交わされる好意が、きらきらと光を放ち輝きを増し、いままさに愛に変わらんとす。

ギャー。

いけません、お嬢さん、その男は危険です。夜な夜な、ふしゅるふしゅると耳障りな息吹をもらしつつ、奇怪な粘液を放つ、おぞましい悪の生命体ですぞ! 騙されてはなりませぬ。などという念波はまるで届かず、ますます笑顔の二人。

おのれ、M井よ、貴様はわたくしと女性の甘い人生に障壁となって立ちはだかるべく、悪魔の使わした男であったか。誰か、悪い虫をイチコロで退治する、強力な殺虫剤を知らないだろうか。
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