FC2ブログ
捕獲されました。年貢の納め時というやつ。
2008年04月04日 (金) | 編集 |
社長のあほうが、年度末に取引先から大量に発注された仕事を、人員の許容量考えずに、そのまま全て請け負ってしまい、当然に年度内に捌ききれず、未だに走り回っている日々。契約の関係でやばいことになっとるらしく、顔色を土気色にした社長が、事務所で溜め息ついたり呻いたりして、雰囲気がたいへんに重苦しい。

だが、給料の多寡が忠誠心に直結するわたくしは、給料の安さに比例して忠誠心も薄いのであり、社長の憂悶など知ったこっちゃなく、事務所のお菓子とお茶を、無茶食いがぶ飲みして哄笑し、顰蹙をかっている。

そんなある日、やりくりに疲れ果てた社長が、ついに、抑えていた憤懣を爆発させて、
「なんで、お前達の生活を支えるために、俺がこんなに苦労しなきゃならんのだ」
と、叫びだし、空気が凍りついた。

が、社長の本心は、儲けて金持ちになりたい欲望が第一義で、社員は労働力を提供する道具にすぎないのであって、でなきゃ、なんで一番下っ端のわたくしがアルバイト君から、
「給料払ってもらえないんですけど、どうしたらいいですか」
と、相談を受けるのか。詳しく聞くと、そうとうに阿漕なシステムで交通費や諸手当払わないようにとぼけており、どのへんに生活を支える心意気があるのか、とくと説明したまへ。

などと常日頃思っているもので、社長の雄たけびにも皮肉な感想しか思い浮かばず、クレヨンしんちゃんのように、あらぬ方向を向いてにやりと笑ったら、部長にみとがめられて厭味を言われた。知らんがな。

やんなっちゃうわ。

帰宅すると、荷物が届いていた。プロバイダーからで、サイクロン式のコードレス掃除機だった。プロバイダーの利用金額に応じてもらえるポイントを貯めて、プレゼントに応募したのが、ようやく届いたのだった。

さっそく使ってみた。おうおう、思っていたより調子いいね。サイクロン式なので、ゴミが透明なカップの中で、ぐるぐる廻る。取れた量が一目で分かるし、なんだか面白いね。と思っていたのも、束の間。

大量の髪の毛が、超回転しているではないか。なに、この抜け毛の量は! 現実の姿を思い知らされて、とっても不愉快になる。こうなると、ゴミが見えるのも考えものだ。

o(`ω´*)oフン!!!

と、ばかりに掃除機を放り出して、読書に勤しむ。浅田次郎「憑神」を。

幕末の頃、御徒士(おかち。下級武士で、将軍の護衛、江戸城の警備などの任に当たった)の話。ひょんなことから、災いをもたらす神に憑かれることになってしまう。たかが人間の力では神に抗う術はないが、翻弄されつつも、懸命に生きる術を模索する主人公。

鳥羽伏見の戦いが起こり、幕軍はさんざんに負け、戦火は江戸にも及ぼうとしていた。主人公に憑いた厄神は、いよいよ人生の決算を迫る。

家。徳川譜代の家臣。武士。人。立場に縛られながら、この立場でしか為しえないこともある。束縛とみるか、舞台と見るか。限りある命をいかに使い輝かせるか、考え抜いた末の主人公の決断。なるほど、面白かった。

滅びの美学とか、ただの感傷だとか、文句のつけようはある。でも、どうせ皆、死ぬ。死で、なにもかも消えてなくなり、負けのようであっても、死に方によって勝ちを拾うこともあるはず。誰から見ても勝ちのまま人生を終えられる人は、そう多くないのだから、感傷という救いを残しておいて何が悪いのだろう。

わたくしも、負けて散り際には美しくなろうと心に誓った。と、ハナから負けを想定しているのが、美しくなかったのであった。
スポンサーサイト




コメント
この記事へのコメント
どうもどうも、こちらこそありがとうございました。
素でアホなのだと分かっていただけて、嬉しい限りでございます。

まー、肉体系の職場なので、社長も部長も、そーいう系です。
やだわ、やだわ、やんなっちゃうわ。
ですが、わたくしも年齢重ねて、だいぶ、ふてぶてしくなれましたので
口に出して意見は述べませんが、わざと見える角度で
にやりと嘲笑してみたりとか、こっそり反撃してます。
クビになる日も近いかもしれません……。
2008/04/05(土) 03:35:42 | URL | たれぞう #/blqkyuM[ 編集]
先日はDOOMで構ってくれてどうもでした。
楽しかったです!
また遊んでください。

社長テンパってますね。
それは言っちゃいけない台詞でしょう…
その問いには、雇用契約に基づく給与支払い義務という至極簡単な答えがあり、
現在火を噴いてる社長サンの自爆契約は直接関係ないんでは。
責任を余所に投げつけたい本心が読み取れますなあ。
2008/04/04(金) 22:19:00 | URL | まう #HfMzn2gY[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック