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捕獲されました。年貢の納め時というやつ。
2005年03月02日 (水) | 編集 |

20050302adb9889e.jpg「お屋形様。手前の放ちましたる細作の知らせによれば、ファンダンサー道場にてテイマーどもが、我が物顔で狩場を独占している由にございます」
「何、それはまことかッ」
「はっ、左様相違ございませぬ」
 M*R家当主マタザの鋭い視線を受けて、家老ウリは平伏した。
 ウリは、その姿勢を保ったまま、マタザが苛立ち紛れに手にした扇子で己の膝を打ち据える、ばしっばしっという音を聞いていた。
「またテイマーか。近頃は、あちらに飛龍、こちらにルーンビートルと、テイマーばかりが目につくではないか。風が獣臭くてかなわぬわ。うぬっ。小面憎いやつばらよ」
 またざの声には、テイマーに対する怒りと憎しみの感情が、隠すこともなく露わに込められていた。
 M*R家は、肉弾での戦を武士の誇りとして何よりも尊ぶ。飼いならした猛獣を使役するテイマーや、不可思議な楽曲を奏で対象の心を操るバードたちの、痛みを引き受けることを極力回避する狩りは、下衆の方術として忌み嫌われていた。
 魔術師はいい。あれはまた、我らとは違う形の美である。マタザは激しく思った。
 魔術師とは、己の精神力(マナ)を元に炎や冷気を生み出して、攻撃の技とする者たちである。要するに、戦士が刀槍を振るって戦うのに対し、魔術師はその場その場で、炎や冷気を形なき刃として操るという違いにすぎない。
 怪物の怒りは己が一身に受け止めるのであり、血を流すのは我が身体である。死と隣り合わせの恐怖を同じくする者ではなくては、どうして戦場で無防備の背を委ねるにたる信頼を抱くことができようか。
 小賢しいテイマー共め。目にものを見せてくれようぞ。
 マタザがすっくと立ち上がるのを、ウリは気配で感じ取った。ゆるりと面を上げ、上目遣いにマタザの目を覗き込む。マタザのまなこは激しい怒りに燃え上がっていた。
「出るぞ」
「出ますか」
 陣触れが発せられた。ウリは「ははーっ」とあらためて平伏しつつ、待ち望んでいた命令に密かにニヤリと笑みをこぼした。ウリも、過去に幾度もテイマーに獲物を横取りされた覚えがあった。少なからず含むところがあったのである。

つづく
(もはや日記じゃなくなってきた気が……)
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コメント
この記事へのコメント
某シャードでいってきましたが紫で目が痛かったです(´ー`)
2005/03/03(木) 23:57:06 | URL | momo #79D/WHSg[ 編集]
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