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捕獲されました。年貢の納め時というやつ。
2020年08月06日 (木) | 編集 |
梅雨があけた。

おっさんは復活できないまま、でいる。

まるきり寝込んでいるわけではなく、電子書籍で漫画よんだり、図書館で借りた本を読んだり、あちこちの動画をみたり、ちょっとした気分転換はしているつもりだけど、やればやるほどに、つらくなる。

以前のように頭に入ってこないので。入ってきたそばから消えてゆくので。もどらない感じ、あるいは、おとろえた感じ、そういう「おっさんは、もうダメです」感が、なにをやってもつきまとう。

もう死ぬんや。

と言いながら、最近、心に残ったMVがある。

■ JUJU / この夜を止めてよ



大好きな曲で、よく聴いていたのだけど、MVみたのは初めてだった。

おそらく、ふられてしまったのであろう、彼と最後の電話のあと、夜道をあるく彼女。地下道へおりてゆくと、壁にふたりの思い出がずらりと並んでいる。

この彼女役は、伽奈さんというモデルの方らしいが、大げさに感情が崩れるような演技をしないのが、とてもいい。

彼の写真。髪、目、口、ひげに触れ、顔のあちこちに視線をはしらせる。指先は、彼の肌の感触をおぼえているだろうし、彼への愛しさは、まだあたたく残っているだろう。写真から身を剥がすようにしながら離れるときの、あふれそうな感情を堪える視線が、端正な顔立ちと相まって、張り裂けそうな心のうちを素晴らしく表現している。

次々にあらわれる、おわった恋の記憶。楽しかった、嬉しかった、幸せだった思いは反転して、わたしを苛む棘になる。

たえきれずに走り去ろうとする彼女。

その映像にかぶさるJUJUの歌声は、

あまい過去の記憶なんて わたしは惜しくない
形のある未来なんか しがみつきたくはない


と、くるのだ。もう、たまらぬ。

彼女が悲しみをおさえてみせる分、おっさんが号泣しておいた。任務完了。

つらい感情と向き合う彼女を描くのに、地下道をつかったこのシーンは、すごくうまいと思った。人が、なにごとかに苦しむとき、ともすれば、それしか見えなず、それしか考えられない状態に身をおいてしまう。本当にトンネルの中。どこまで走れば出口があるのか、わからない。こわくて、くるしい。

でも、逃げようのないトンネルを作っているのも、にがみを味わうことを強制しているのも自分。みんな、自分自身のしわざ。つらい思いは消せなくても、せめて、広い場所に立って逃げ道をさがせるようにしたい。

簡単にできれば、苦労はしないのだけどね。
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