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捕獲されました。年貢の納め時というやつ。
2018年09月30日 (日) | 編集 |
28-35.坂の上の雲 全八巻/司馬遼太郎 (再読)

何度目からもわからない、坂の上の雲。小説で日露戦争を読もうと思ったら、一番手軽なのかな。でも、ぼくとしては、司馬遼太郎作品の中では、あまり評価しない。もちろん面白くはあるのだけど、うまく燃え上がれないというか。


36.下町ロケット ガウディ計画/池井戸潤

奥方様から誕生日のプレゼントにもらったのん。わあいわあい。

下町ロケットシリーズの第二作。窮地に追い込まれ、絶体絶命のピンチから間一髪で復活する。池井戸作品の、真面目に粉骨砕身するやつは報われて、口ばっかりの嫌なやつはきっちり破滅する、お約束の流れといっちゃえばそうなんだけど、最後の開放感につなげる手際はあいかわらず素晴らしい。

池井戸潤作品を読むと、自分も何かをしなければならない気にさせられて、燃え上がる。この、焚きつけられる感じが、司馬遼太郎と似ていて、すごく好きね。
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2018年09月21日 (金) | 編集 |
某日、Aオンモールに出かける。

ゲームコーナーのUFOキャッチャーで、これ捕まえたの、捕獲したのううううう。ただし、捕まえたのは奥方様のお手柄。ぼく見てただけ。

DSC_0827.jpg

「たのしいきもちー」な、コウペンちゃん。きゃあああ、かわええ、ちょうかわええええええ!

胸がシアワセな気持ちであふれ、

「えらーい! すごーい! いいんだよー!」

などと、無闇につぶやきながら、矢鱈とモール内を歩き回っていた。

そこに現れたる、ちょっとチャラい感じのお兄さん。差し出されたポケットティッシュを受け取ったのが運の尽き。

「いま、ウォーターサーバーをご案内してるんですよー」

水入り紙コップを持たされ、案内の紙を渡され、口を挟ませぬセールストーク。烈風吹きすさぶ数分間のあと、

「大人気なんです、いかがでしょう」

ようやくトークが途切れたので、

「検討しときます」

と、コップと案内の紙を返そうとするが、素知らぬ顔で受け取らないチャラセールス兄ちゃん。

「あ、検討とかいらないんで。これ、今日だけのご案内なんですよ。いま決めましょうよ」

へえ、そうなんだ。この時点で、めらっと殺意がわいてくる。しかも、兄ちゃんは奥方様のほうが弱そうだと見て取ったらしく、奥方様にむけてガンガンとトークを注ぎ込んでくる。

「もう大人気なんですよ」

「いりません」

「イマイチですか? みなさん、喜んで契約してくださるんですよ」

「しらんがな」

「でも考えてみてください。これが家にあったら便利だと思いませんか」

「もういいです。ほら、奥方様、行くよ」

「いや、教えてください。家にあったら便利だと思いませんか? どうですか? これだけは聞きますからね。便利ではないですか? どうですか?」

うーんと、えーと、うーんと、なんなのこの人?

将軍を彷彿とさせる態度と会話に、殺意が煮つまり濃厚になってゆく。爆発しないうちにと、返そうとした紙コップと案内の紙も、差し出してるのに気づかないフリで、頑なに受け取ろうとしないの。ぼくらの取り付く島のない態度に、内心むかついてるのだろうけれど、おめえ、ばかだべ?

話にならないので、紙コップと案内の紙を適当に放り出してゆくことにした。その背後から、

「じゃあ、これから一切、水飲まないってことですね。約束してください」

と、捨て台詞。

やばいよ、ホンモノだよ。ホンモノのあなたには、ぜひ転職をオススメしたい。馬狸猿団の副リーダーとか向いてると思うよ。性格がそっくりなリーダーと、うまくやれるんじゃないかな。連絡先は「出会い系 恋ノ文」で検索すると出てくるから。

ぼくも、奥方様も、いやな出来事を引きずるタイプで忘れられず、ずっとイライラして、ときどき、

「水サーバーむかつく。Aオンモールきらい」

ポロリとこぼれだす。はいはい、わかったわかったと渡されるコウペンちゃんをなでて心を落ち着かせる。それを交代でくりかえす一日となったとさ。たのしくないきもちー。泣ける。
2018年09月12日 (水) | 編集 |
14、15巻を買う。

第14巻は、どれも好きな話だけれど、一番は第56話の『悪戯な雨』かな。雨の日の出会いは、最後の一コマにつながって、やわらかい思い出になって残る。こんなの反則やろ、おじさん泣くやろ。うわーん。

物語は読み手によって、いろいろな受け取り方ができる。ぼくは年齢的に、主人公の夏目貴志より、彼を見守る立場の人物に感情移入する場面が多々ある。物語によって、塔子と滋の夫婦だったり、名取周一だったり、ときどき、ニャンコ先生だったりする。無言で、だれかの横顔を見つめる目。この漫画でよく出てくる、あの表現のままに。

貴志を引き取る、塔子と滋に焦点をあてた回が第15巻の特別編13『塔子と滋』。ぼくは『夏目友人帳』を読むたび、脱水状態で死にそうになるのだけど、特別編だけに特別に効いた。

貴志を引き取る以前。友人から旅行に誘われ、滋を留守番に残して、出かけた塔子。楽しい一日をすごし、宿の布団の中で眠りに落ちる前に、思うのだ。

――ああ いつか
あの人を 失う日がきたら
私は生きて いけるかしら
いつか 私を失っても
あの人は 生きてゆけるかしら


かならず別れの時はくる。頭でわかっていても、日々の忙しさに隠れてしまう現実。それに、常にそんなことを考えながら生きてゆけるものでもない。それが、ふとした拍子に思い出す。忘れていたこと、考えぬように押しやっていたことが姿をあらわし、思考を独占し、胸を苦しくさせる。まるで、あやかしのよう。

『夏目友人帳』は、出会いと別れを繰り返す物語。会えた瞬間は濃密につながるけれど、別れるべき時がくれば、見苦しくつながり続けようとはせず、さらりと離れ、しかし心は残している。一期一会の余韻が、たまらない魅力だと思う。

こうありたいと願いながら、なかなかに執着を断ちがたい未熟な自分。読むたびに、自分をかえりみる。そういう大切な作品です。
2018年09月11日 (火) | 編集 |
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2018年09月10日 (月) | 編集 |
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2018年09月05日 (水) | 編集 |
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2018年09月05日 (水) | 編集 |
当ブログをSSLに対応させてみました。たいした意味ありませんが、ただ、やってみたかっただけです。しかも、ボタンをポチッただけで、なにを作業をしたわけでもありませんが。

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2018年09月04日 (火) | 編集 |
♪ 茜さす - Aimer


このところ、よく聞いている歌手。エメ、と読むそうな。2011年に活動開始した方らしいけれど、つい最近まで知らなかった。……といいながら、『茜さす』は、アニメ『夏目友人帳 伍』でのED曲だった。アニメで曲は耳にしていたのに、その時に、いい曲だなと思っていたのに、なんたることでしょう。

情感ある歌声が、すごく好き。さっそく、dミュージックでプログラムを探して、お気に入りに登録しちゃった。

♪ Re:pray - Aimer


この曲も、ええなあと思う。

公式サイトを見たら、10月31日から全国ツアーがあるみたい。行きたいなあと思うけれど、体調回復できるかしら。ぐぬぬ。

知らないままの、いい歌手がまだまだ大勢いるね。人生おわるまでに、どれだけ出会えるかしら。なるべく、アンテナを感度よく立てておきたいな。
2018年09月03日 (月) | 編集 |
24.ナイルパーチの女子会/柚木麻子

面白かった。うまく友達を作れない女性ふたりが物語の中心にいる。わたしたちは、どうしてこれほど他人を求めるのか? どうしてこれほど他人の承認がほしいのか? 身を揉む渇望が出会うとき、悲劇を招き寄せる。最後には、再生への道のりが示されるのが救い。

いつもの「なんでも馬狸猿団病」ゆえではあるのだけど、かなりの部分、将軍と自分のつきあい方や思考に重なっていて、背筋が寒くなり、悲しさが倍増した。

25.ハーバードの人生を変える授業/タル・ベン・シャハー

何年か前に買ったまま、ほったらかしていた本。自己啓発本に入れていいのかな。考え方を変え、行動を変えればハッピーになります。書いてあることに、なるほどと納得するのが2割、そりゃそうでしょうけどもと反発するのが8割。素直になれない、おっさんひとり。

26.ムーミン谷の彗星/トーベ・ヤンソン

行きつけの古本喫茶店で、「ムーミンシリーズ」を読みこむ読書会を開いている。ぼくも参加してみようかしらと、原作の第一作を買い求めてみた。ムーミン谷に彗星が落ちてくる。その破滅までの数日間を、生き延びようと必死にあらがうストーリー。ムーミンは、アニメでしか知らなかったけれど、とても不気味で重いというのが、第一印象。子供のときだったら、こわくて読めなかったかもしれない。シリーズ七作そろえて、もう少し読みこんでみようかなと思う。

27.鯖/赤松利市

たまらなく面白かった。帯が、またすんごいの。



62歳 住所不定 無職 平成最後の大型新人 鮮烈なるデビュー



なーにそれ!? いったい何者?

文章に、いやな癖がない。読みやすい。わかりやすい。といって、描写が甘いわけでもない。うまい。物語に一気にのめりこんでしまう。入りこむのは、どん底貧乏漁師の世界。行く先に光は見えない、臭く、湿った、絶望の世界。そこに、ほんの一筋、光がさしこんでくる。光に近づく。希望が宿る。生きる活力がわいてくる。その活力は同時に、破滅の扉をひらく力にもなってしまった。発動した狂気は内在していたもの。はじめから準備されていたもの。地獄の底にいたときは、うずくまっていたのだから落ちることもなかった。動けば、転落する。加速度をつけて。ゆっくり腐って死ぬか、ド派手に爆発して死ぬか。

途中から、いやな結末の予想はできていて、そうならなければいいがと危惧する方向にどんどん進んでゆく。驀進といっていい。最後の数行は、ああ、やはり、こうなってしまった……と、なんともいえぬ虚脱をもたらす。すこしの間、動けないくらい。

作者の素性が、とても気になる。次の作品も絶対に読みたい。