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捕獲されました。年貢の納め時というやつ。
2011年07月10日 (日) | 編集 |
あたくしは、司馬遼太郎の作品のなかでも『峠』をイチオシにしている。『峠』の舞台は新潟県長岡市。

『峠』を愛するあまりに、越後長岡までも愛しくてたまらなくなった。……と書きながら、一度も訪れたことがない土地。すべては想像のなかにしかない風景。長岡に降りつもる雪は特別に風情があるだろうし、長岡に注ぐ日光は格別の慈愛に満ちているはずである。

地上の楽園、越後長岡。よせる愛情は、いつしか、ゆがんでいた。

つよい慕情を胸にいだいて生きていると不思議なもので、越後長岡とかかわりがある人と、ふたりも知り合うことができた。しかもUOで。

ももさんは越後長岡に暮らす人であるし、ごんたくんは越後長岡で生まれ育ち、名前に、牧野氏の通字「忠」をいただくほどの男。おまけに、実家は山本元帥ともかかわりがあるという。いったい何者なのかしら。

かくして、長岡への愛は、秋葉原に出店している長岡ラーメンの店『青島食堂』で、ラーメンをいただくという話に結実していく。これぞ、縁―えにし―というものであろう。ずいぶんスケールダウンしたとか言うな。

去る、6月25日土曜日。秋葉原駅・昭和通り口改札前に集合。

ごんたくん、こまさん、みいたんと、あたくしの4人。この日、長岡への愛を全身から炎立たせていたあたくしだが、夏らしい白のよそおいのみいたんが現れたときに、女子への愛の炎へと、瞬時にすりかわった。きゃあ、みいたんラヴリィ。

『青島食堂』には、お昼すこし前につく。すでに店内は満席で、15人ほどの順番待ちの列ができていた。

それにしても、わかりづらい店よね。大通りから離れた路地の奥にあり、店の片面はシャッターが下りている。看板は見上げる高い位置にあり、青地に黒い文字で『新潟 長岡 青島食堂』。およそ、目立たせる気のない店がまえ。

これは「常在戦場」の精神が、現代にも生きているのだと指摘せざるをえない。戦場に派手な宣伝はない。したがって、おこなわない。さすがは長岡ゆかりの店だと感服した。戦場にラーメンはない、とかのまぜっかえしは厳に禁止。

あっ「看板は掛けるとも、派手に書くなといふ事」とか思いついたけど、ついてこられる人がいなさそう。もっとも、読み手なんぞほったらかしなのは、いつもの事。

長岡で暮らしていたころは、しょっちゅう食べていたという、ごんたくんのススメに従い、チャーシュー麺に、ほうれん草を増量する。でもネギを忘れた。

カウンター9席のみの店内では、仲間だからといって、まとまって座ることはできない。空いたところから、順に座っていく。まず、あたくし。次に、みいたん。きゃあ、あたくしの隣の席が空きましたわよ! みいたんとふたり並んでラヴラーメンとなったのであるが、そのみいたんの隣も空いて、ごんたくんがやってきた。

「お邪魔だったかしら?」

ごんたくんにせっかく、お約束の言葉をたまわったというのに、そんなことないわないわ、と素直に答えてしまう、あたくし。ここは舌打ちかましておくべきだったよね。とっさの返しに弱い自分がくやしい。

なお、こまさんは一人はなれた場所で生ビール+ラーメン。ここぞとばかりに、みいたんに、

「こまさんは、いつもああいうファンキーな人なので?」

と聞いておく。微妙な困り顔で、わかんない、と答えるみいたん。きゃあ、困り顔もラヴリィよ。

出てきたラーメンは、濃い醤油の色。しょうがが効いているのが、青島食堂。……だけど、想像してたよりは穏やかな風味で、もっとガツンと「むはー、長岡城奪還戦! 口の中へ長岡藩軍が! おれの口が今町口!」になるかと思っていたわ。脂が、やや強めに感じたから、ごんた君のオススメどおりに、ほうれん草とネギを増量するのが吉かな。

長岡効果と、みいたん効果が相乗して、たいへんにおいちいラーメンでした。

(後編につづく)
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