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捕獲されました。年貢の納め時というやつ。
2010年08月16日 (月) | 編集 |
8日は、蕎麦の会であった。

会合場所は深大寺。NHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の舞台で、観光客でにぎわっているという。

そば屋は、じゅんじゅんにすすめられていた、こちら。

深大寺 多聞(ぐるなび)

お昼の12時が約束の時刻。時間がせまると、形容しがたい焦りで胸がいっぱいになり、そわそわと落ち着きなく、店の前を右往左往する不審人物。それが、あたくし。

前夜は神経がたかぶり、寝つけなかった。駅にも1時間以上前に着いた。寝不足と興奮で、さぞかし目がすわって危うい輝きをはなっていたことであろう。ちなみに、太陽はさんさんとふりそそぎ、おでこがてかてかと輝いている。なにもかもが、まぶしい男。

やがて、やってきたこまさんの背後に、女子がふたり。

ご紹介いただくと、ひとりは、こまさんのいとこだというの。これが、目のぱっちりした、たいへんに愛くるしい顔だちのお嬢さん。わあ、やばいわ、カワイイ子だわ。あたくしはたじろぐ。

もうひとりは、いとこさんの、おともだちだという。メガネをかけた、おとなしそうなお嬢さん。こちらも、女の子らしい可愛らしい方。やばいわ、やばいわ。

あたくしは、てっきり、

・こまさんの行きつけのキャバクラのねーちゃん。
・こまさんが手をつけた職場の女の子。
・こまさんの、むかしの彼女。
・こまさんの、隠し愛人。

あたりを予想していた。美輪明宏みたいな髪の色をした、あばずれ、って表現がにつかわしい女がやってきて、

「こまー。はやく、そば食わせてよ。うちら、食ったらかえっから。まぢだりーんだもん」
「あっちーよ。こんな日に歩かされんの、ありえなくね?」
「で、こま、おまえイケメンいるっつったよね? どこにイケメンいんだよ。この、キモハゲのこと?」
「こま、おめー、うちら騙してタダですむと思ってんの? まぢウゼーんだけど」
「だりー」
「ウゼー」

みたいな会話がはじまったら、どうしようと怯えていたのである。

それがフタをあけてみれば、とってもかわええお嬢さんがふたり。なお、この日、ごんたくんも来るはずが急用ができ、おっさん2対お嬢さん2という美しき黄金比が出現した。

なんということであろう。これが、神の御業であろうか。仏教徒のあたくしにも、神は奇蹟をみせてくださるというのか。神に感謝を捧げて、しばし改宗することにした。ジーザス。ハレルヤ。エイメン。屁は禁止。

おもわぬ展開に、いい年こいて、膝がふるえるぜ。逃げちゃダメだ逃げちゃダメだおめでとうおめでとうありがとうありがとう。

ちょうど、お昼時の店内は大混雑。外で待ちながら、雑談。このあたり、極度の緊張で膝だけでなく、手もふるえだしたが必死でかくす。お前、いくつなの? と聞くのは悲しいから不可。

不意に、こまさんが、背中をさわれと言い出す。てっきり、暑くて熱をもっているという意味かと思った。違うといわれ、なお、まさぐる。いや、えーと、あの、この感覚は……。

男用ブラ。

たしかに、ミクシイでこまさんに男用ブラをつけてこい、てな指令は出したが、言った本人がすっかり忘れていた。こまさんったら、律儀なのだか、変態なのだか、よくわからない。

「どういう具合です?」

「わりと、いいかんじ。しゃっきり背筋がのびる」

ですって。やだわ。あぶないから暴露しとくわ。

この店、じゅんじゅんが言うには、大盛りは危険だそうな。店の人も「大盛りは3倍です。中盛が2倍です」っていうの。

「じゃあ、大盛りで」

迷わぬ、こま。あたくしも追従して大盛り。はたして、おっさん胃に3倍量がおさまるのかしら。

山みたいな盛りのそばがでてきて、おじさん、しばし無言。手をつけぬうちから、敗北のにおいが漂う。

場は、こまさんのギャグがさえわたり、独演会状態。いとこさんが、ころころと笑い転げる仕草が、たいへんにかわらしい。女子との会食って、どうしてこんなに嬉しい楽しい恥ずかしいのでしょうか、神様。

あたくしは、そばを喉にながしこみながら、

<●>_<●>

な目になってしまうのを、おさえきれぬ。しばし暑さを忘れる。変態の血が、変態の血が。

途中、こまさんに、

「今、うしろ通ったバス、めずらしいよね」

みたいなこと言われ、うしろを振り返ったら、そばがごっそり増えていた。こまさんのそばは、ごっそり減っていた。

わあ、なにこれ怪奇現象? 水木しげるのお膝元、深大寺だけあって、妖怪が出没したとみえる。妖怪そば移し、みたいな。こわくて、二度とうしろをむけないあたくし。

こまさんは、自分で大盛りを頼んだくせに、ごっそりと残す。あたくし、妖怪のいたずら分がどうしても入らず、残す。妖怪がでなければ完食できていたのに。おそるべし、深大寺。

その後、深大寺にお詣りして、参道を散策する。水木しげる+いきものがかりパワーであろうか、ものすごい人出。鬼太郎グッズを売っている鬼太郎茶屋は、人いきれで暑くて死にそうなほど大盛況。

人ごみを脱して、植物園へ。さるすべりの花が見ごろだった他は、ほとんど花がついていない。まー、真夏だしなー。花の時期じゃないよなー。でもいいの。あたくしの目の前に、美しい可憐な二輪の華が咲いているから。

女子の背後に位置して、

<●>_<●>

になる、あたくし。いくらでも変態とよべ。

かくして、とっても楽しい一日であったが、元来が内気なあたくしは、妄想脳内会議で、いく日もかけて会話計画を綿密にねりあげたというのに、十分の一もおはなしすることができない。女子となかよくなりたいむおおおん作戦は、インパール作戦なみの無惨な失敗におわった。

帰りの電車で、はやくも気持ちがどんより沈んで死にたくなり、翌日から夏風邪をひいて体調をくずす。身体って、なんて心に正直なんでしょう。

ああ、不甲斐ないおれさま、きらいきらいじぶんがだいきらい。しにたい、しにたい、もうしにたい。

沈んですごしていたある日、いとこさんがミクシイであたくしを見つけてくださり、マイミクになることがかなう。その瞬間に、全身の汗腺がひらき、夏風邪が全快した。

え? 死にたいの? 誰が? なんで? 生きるって、こんなにスバラシイのに?

奇蹟の数々。神よ、カトリックがいいでしょうか、プロテスタントにすべきでしょうか。それともポストにチラシが投函されていた、ものみの塔に電話を? いっそ人民寺院を再興すべきでしょうか?

かくして、神の忠実なしもべとなった、あたくしである。

ちかいうちに、女子と会食第二弾が催行される。いやらしい気持ちは、微塵もない。まじで、まじで。
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